CKEditor 5内でMediaを使ってみよう|Media機能②

梅木 和弥
メインビジュアル:CKEditor 5内でMediaを使ってみよう

この記事は「Drupal上の画像や動画の管理ができるMediaを使ってみよう|Media機能①」の続編です。前回の記事も合わせてご覧ください。

前回は記事内でMediaフィールドを定義する方法について紹介しましたが、Mediaはそれだけでなく、CKEditorなどのWYSIWYGエディター内でも使えます。

WYSIWYGエディター内で使えるということは、1つのフィールドとしてだけでなく、「ブログの本文中に画像や、Youtubeの埋め込みをしたい」という要件を実現できます。

ちなみにDrupalではCKEditorというWYSIWYGエディターを採用しているのですが、Drupal10ではCKEditor 4が非推奨となりました。
代わりにその次のバージョンである「CKEditor 5」が採用され、Mediaの機能が追加されてさらにパワーアップしています。

そこで今回は、CKEditor 5内でMediaを使用する方法と、CKEditor 4と比べた使用感について紹介します。

CKEditor 5 でMediaを使えるようにする

それでは早速CKEditor 5で Media を使えるように設定しましょう。

エディターの設定

まず、Drupalの管理画面メニューの[管理]→[環境設定]→[テキストフォーマットとエディター]を選択します。

管理メニュー内「環境設定」タブを選択する。「テキストフォーマットとエディター」を選択する。

Drupalがインストールされたプレーンな状態では「ベーシックHTML」「制限付きHTML」「フルHTML」「プレーンテキスト」が有効化されています。
「フルHTML」でMediaを使用できるように、右側の「設定」ボタンをクリックします。

「フルHTML」の設定を変更するために、設定タブを選択。

ツールバーの設定

「フルHTML」の設定画面が開くので、順番に設定していきます。
まずは、テキストエディターが 「CKEditor 5」になっていることを確認します。

テキストエディター項目が「CKEditor 5」になっていることを確認。インストールされた状態だと設定されています。

次に「ツールバーの構成」のDrupal Mediaボタンを「Active toolbar」にドラッグアンドドロップして追加します。

Drupal Media ボタンをアクティブツールバーにドラッグアンドドロップする。ボタンをホバーすると、アイコンの名前が表記されます。

また、このままではデフォルトで有効化されている「Image」と機能がかぶってしまうため、今回は「Active toolbar」から外すようにしましょう。
Imageボタンを「Active toolbar」範囲外にドラッグアンドドロップすれば外せます。

デフォルトのImageボタンを「Active toolbar」から外します。

Mediaの使用を許可する

今のままではMedia機能が使えないので、「有効なフィルター」の「Embed media」にチェックを入れて使用を許可します。

「有効なフィルター」項目の「Embed media」にチェック。

チェックを入れると、WYSIWYGエディター上でMediaが使えるようになります。

メディアタイプの選択

次はCKEditor内で使えるメディアタイプを選択します。
今回は画像とYoutubeの埋め込みをしたいので、「Image(画像)」「Remote video(外部動画)」にチェックを入れましょう。

Media をインストールされた状態では、「オーディオ」「ドキュメント」「画像」「外部の動画」「ビデオ」が選択できます。

設定ができたら、画面下の「保存」ボタンを選択してエディターの設定は完了です。

記事を投稿して表示確認

エディターの設定ができたので、実際に記事を投稿して確認してみましょう。

[管理]→[管理]→[コンテンツ]へ移動し、記事を新規作成します。
記事の作成画面が表示されて、Mediaボタンが表示されているのが確認できます。
(「テキストフォーマット」が「フルHTML」になっていない場合は切り替えて確認してください)

記事作成画面でMediaボタンを選択。

Mediaボタン(Insert Media)をクリックすると、モーダルが表示されてMediaのアップロードや選択ができます。

画像の埋め込み

「Mediaボタン」をクリックしてモーダルを表示させたあと、画面左側にある「Image」タブの「ファイルを選択」から画像をアップロードしましょう。

「ファイルを追加」項目から画像をアップロードする。

アップロードしたMediaを選択して「選択したものを挿入」をクリックします。

もちろんアップロードせずに既存のMediaの使い回しもできます。
使い回しをしたい場合は、画面下に過去アップロードしたファイルが一覧で表示されるので、そこから Mediaを選択して「選択したものを挿入」をクリックします。

画像が挿入されたことを確認。

これで問題なく画像が挿入されました。

外部動画の埋め込み

次は外部動画の埋め込みですが、方法は画像とほとんど同じです。

画像の埋め込みと同じようにMediaボタンを選択し、モーダル左側の「Remote video」タブに切り替えます。

今回は私がDrupalの勉強で参考にした「アクイア認定サイトビルダー試験対策講座 | 第3回 コンテンツモデリング | Drupal認定」の動画を追加してみます。

「Add Remote video via URL」に追加したいYoutubeのURLを入力して「追加」ボタンをクリックします。

URL を入力。

Mediaが追加されるので「選択したものを挿入」をクリックします。
これで動画の埋め込みができました。

動画の埋め込みを確認。

最後に記事を保存して確認してみると、画像も外部動画も問題なく表示されていました。

記事を保存後の表示を確認。

CKEditor 5とCKEditor 4で変わったこと

Drupal 10ではCKEditor 5が採用されて、CKEditor 4は非推奨となっています。CKEditor 5 については下記の記事で紹介していますので、詳細が気になる方は合わせてご覧ください。

参考:Drupal 10で採用されるWYSIWYGエディタ「CKEditor 5」の設定方法

CKEditor 4でも、MediaボタンからMediaアイテムを埋め込むことは可能でした。
しかし、CKEditor 5ではそれに加えて下記の機能が追加されています。

  • キャプションの表示
  • リンク先の設定
  • ドラッグドロップの操作性の向上
  • 改行ボタン(上下)

4つとも開発・運用でカバーせざるを得なかった部分だったので、標準で提供されているのは嬉しいことですよね。

まとめ

今回はCKEditor 5でMediaを使用する方法について紹介しました。

CKEditor 4では、その使用感からMediaを使わずに標準の画像ボタンを使っている人も多かったのではないでしょうか?
CKEditor 5のMedia機能は、CKEditor 4から大きく改善されています。

これを機に試してみてはいかがでしょうか。

次回はMediaについての最終回です。
1回目、2回目のような具体的な実装方法や機能についての話とは少し異なりますが、番外編として私のMediaの活用方法について紹介します。

次の記事:Mediaを活用して動画のプレイリストを作成しよう|Media機能③

梅木 和弥/ Drupalエンジニア

主にDrupalの構築・開発に携わっています。
最近はバックエンド開発に力をいれており、先輩方のコードレビューから知識と洞察を吸収しています。 好きなDrupalモジュールはFlagです。

休みの日はカフェでのんびりと過ごすことが多いです。

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